冬山造材 チェンソー編

12月に入り寒さも一段と厳しくなってきました。

本日、12月4日は最高気温が-6.7℃とかなり冷え込んでいます。

冬季になると造材作業が本格化します。

積雪により下層植生が見えなくなり作業効率が上がります。また、造材作業を雪上で行うため、材の損傷や泥の付着がないので原木の品質も上がります。

写真はチェンソーによる間伐作業の様子です。

冷え込んだ林内では黙々と作業が進みます。まずは将来の森林をイメージして「残す木」と「伐る木」を選びます。そして、伐倒木の周囲や伐倒方向の安全確認を行い、確認が済むと伐倒前の合図として鋭い笛の音が林内に響きます。一瞬の静寂の後、チェンソーのエンジンが唸りを上げて伐倒木の根元付近に受口を作ります。最後に追い口を入れていくと木の裂ける音とともに立木がその身を大地に預け,その衝撃で大量の雪が舞い上あがり周囲の視界を遮ります。伐倒後の安全を確認すると、その合図の笛の音が林内に響き再び静寂が訪れます。

このようにして、「残す木」と「伐る木」を考えながら行う間伐を定性間伐といいます。作業効率の向上よりも山林の価値を高めることを目的とした作業方法といえます。定性間伐と対比される作業方法として定量間伐がありますがそちらは別項で。(つづく)